ベンとの約束1

2020/09/16

チーズフォンデュクラブストーリー

☆初っ端からちょっと汚い話だの、アダルトな会話やシーンだのが出てきます。ごめんなさい。


「パパー、パパー、パパー!」

ロンは後追い期真っ盛りである。冬一郎はトイレにこもったまま、げんなりと頭を抱えた。

後追いとは、赤ちゃんが、親の姿が見えないと不安になって泣き出し、どこまでも追いかけてくる現象だ。我が子がまるで鳥の雛みたいにぴったり自分の後についてくるのはたまらなく可愛いし、日中、保育園に長時間預けて寂しい思いをさせている分、家では思いっきりスキンシップをとって甘えさせてあげたいーーとは心から思うものの、本当に常にまつわりついて、ただの一時も離してもらえない、というのはなかなかきついものがある。人間、用を足す時くらいは、一人でゆっくりさせてもらいたいものなのだ。ドアをどんどん叩かれながらこの世の終わりのようにパパ、パパと泣き叫ばれては、出るものも出ない。

後追いでトイレもゆっくりできない(育児漫画)
この世の終わり

トイレのドアを開けると、涙に濡れた顔のロンが待ち構えていて、冬一郎の脚にひしと抱きついた。よしよしと慰めてから、背中におぶってあげる。そして料理、夕食、風呂と慌ただしい1日を終えると、最後の難関である寝かしつけだ。ロンはベビーベッドに寝かせただけでは絶対に眠ってくれないから、抱っこして子守唄を歌いながら、ゆらゆら体を揺らす。下手すると1時間くらいかかる。そして、気持ちよさそうな寝息をたてているのを確認してから、起こさないようにそーっと、そーっと、ベッドにおろす。下ろした途端に目を覚まして泣き出すことがよくあるからだ。俗に赤ちゃんの「背中スイッチ」と呼ばれる現象である(これらの専門用語は、主にネットの育児サイトで覚えた)。その背中スイッチとやらを押さないように、慎重に慎重を重ねて寝かせる。よし。

冬一郎はホッと息をついた。ようやく、ロンから解放された!どうせ数時間後には、今度は「夜泣き」と呼ばれる現象で容赦なく呼びつけられるのだが、それまでの間は、ほんのわずかながら許された、冬一郎の自由時間である。いや、自由時間であるべき、である。それなのにーー。

「ねー、ねー、ねー、冬一郎ちゃん」

冬一郎が一歩寝室を出るや、今度はベンが待ち構えていて、べったりとまつわりついてきた。

ーーああもう、勘弁してくれ!

ロンと交代するようにして抱きつかれ、冬一郎は叫びたくなった。

お願いだから、1人にして、ほしい。

おかしなものだ。以前は孤独が耐えられなくて、たまらないほど「家族」に憧れていた。いつでも一緒に居てくれる存在を手に入れて、天にも登るほど幸せに思った。もちろん、その気持ちは今だって変わらない、だけどこれじゃあ…なんだか気が狂いそうだ。

「ねー、ねー、冬一郎ちゃん、ってば」

愛情たっぷりのハグに加え、ベンは、これでもかとばかり、耳元でねっとり甘い声を出してきた。

「最近、俺さ、論文と仕事で忙しくって、ごめんね。このところ俺たち、喧嘩してばかりだと思わないか?俺、考えたんだけど、スキンシップが絶対的に足りてないからだと思うんだよね…!」

冗談じゃない、その真逆だ。君が腕で胸を締めあげるから、僕は息が、できないんだ、よ!

「だからさ、冬一郎ちゃん。もっと俺たち、2人の時間を大切にしようよ。愛情を伝え合うって大事だろ?それでたまには、もっと、そのさーーパートナーとしての絆を、深めなきゃ… 」

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