カレーを作ろう!その1

2020/09/21

チーズフォンデュクラブストーリー

 ラジャはさっそく、冬一郎を台所へと通した。

作業台の上に、色とりどりの香辛料が盛られているのが一番に目を引いた。黄色や赤、黒、緑、茶色。形も、粉状、棒状、種、と様々だ。

「えっと。僕もカレーは、好きですけど…」

でも、アメリカ料理ではない気が…との言葉は、冬一郎は急いで飲み込んだ。以前ミカエルに、中華やメキシカンだってアメリカ料理の重要な一部だ、と優しく諭されたのを思い出したのだ。アメリカは移民の国。世界中の料理の要素が常に入り込むダイナミックなところなのだ。それに、考えてみればラジャさんは、アメリカ料理を教えてくれる、とは一言も言っていない。特別健康的な料理のレシピを分けてくれる、と言ったのだ。
しかしそれでも、冬一郎は内心、うろたえていた。実を言えば今日は、初めてお邪魔する宅であるし、持参した手土産をつまみながら少し雑談して、ついでに紙に書いたレシピをわけてもらうだけのような、簡単なイメージでいたのだ。いきなり台所に連れてこられて、見たこともないスパイスを相手に調理実践、となるとは思っていなかった。それに、料理そのものについても、「特別健康的な」との宣言から、肉の代わりにアボカドや豆腐を使ったりするような、徹底したベジタリアン料理を予想していた。家を出る際の、ベンとの会話のせいも、大きい。
けれども、別の作業台に目を移すと、巨大な鍋の中にあふれんばかり、豪快に骨ごとぶつ切りにした鶏肉が、血を滴らせながら山と積んであるではないか。

ーーぜんっぜん、ベジタリアンじゃ、ないし。

「カレーはお好きですか?それはよかった!」ラジャは上機嫌である。

「しかし、カラテニンジャ。あなたがおっしゃる”カレー”とは、日本式の甘いドロドロしたカレー、なのではありませんか?」
彼はちっちと指を振った。ラジャは、冬一郎ほどではないが小柄であるし、特に声が大きいわけでもない。口調も丁寧で礼儀正しく、威圧的でも何でもないのだが、その一挙一動に、思わず注目せずにいられないようなカリスマ的な吸引力がある。

チキンカレーを作ろう

「まあ、あれはあれで、おいしいとは思いますがね。和食としてのカレー、と言ったら適切でしょうか。しかし私の母なるカレーとは全く別物です。あの四角い箱に入ったルーと呼ばれる小麦粉の塊は、今日は使用しませんよ」彼はパン、と手をたたいた。
「さあ早速、始めましょう!二階で、私の息子と、お腹を空かせたレディー達がお待ちかねなのでね!」

レディー、たち?冬一郎は疑問に思ったが、口を挟むまもなく、エプロンとタオルを押し付けられ、手を洗うよう促された。

「君はスパイスには詳しいですか?」

ラジャの質問に、冬一郎は首を振った。

「いえ。本当に、初めて嗅ぐようなものばかりです」

「でも、さすがにこれはご存知でしょう?」

ラジャは、台に並んだ数々の香辛料の中から、茶色い小枝のようなものを選んで、冬一郎に差し出した。

 

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