ロンちゃんの育児の思い出日記。2020年7月の記事の再投稿です。
蒙古斑というものがあります。これは、よく赤ちゃんのお尻とか背中にある、青いアザみたいな部分で、日本人の赤ちゃんは、90%くらいがどこかしらにこのあざを持って生まれてきます。たいていの場合、10歳くらいまでに消えます。英語では、Mongolian spot。"モンゴリアン"とはいうものの、実は東アジア系のみならず、有色系の人種の赤ちゃんには結構な確率で現れる現象です。ただし、白人系の赤ちゃんに出ることはごく稀です。
で。
僕のハーフの息子のロンちゃんですが、彼には、青いとこが一切、ありませんでした。白人である母親のリサさんのDNAなのでしょう。
ただ、変な話なんですけど、猿のお尻は赤いもの、子供のお尻は青いもの…という妙な固定観念(?)があった僕には、ロンの真っ白いお尻はとても新鮮な驚きで、どうしても、写真が撮りたくて、仕方がありませんでした。
でも、子供の裸の写真なんて、撮って良いものなのか…。
誰かに見られたら、もんのすごい、ヤバい気がする。特に僕みたいなのは、すでに「性的に変態」という酷いレッテルを周囲から強くはられてるんだから、この上、恐ろしい誤解を呼ぶようなことしたら、絶対まずいに決まってる※。
※自己認識及び大人同士の愛のあり方であるLGBTと、己の快感のために対象を利用し搾取する児童ポルノや性的虐待、痴漢などの性犯罪とは、ぜひはっきり区別してもらいたいと思います。
大体、お尻の写真なんかあっても将来ロンが喜ぶはずはない。だから、やっぱり撮らないほうがいい。でも、でも。生まれた時に青いとこがなかったっていう話は、いつか彼にするかもしれないし、その記録が撮れるのは、今のうち、だけだ…。
一枚。一枚だけ…。
僕が色々自分に言い訳しながら、携帯を起動して、ロンちゃんのお尻にカメラを向けた瞬間。
「冬一郎ちゃん。何してるの?」
「わあああああ!」
ベンのやつに見つかって、僕はめちゃくちゃ狼狽えて叫びました。
「違う!違うんだよ!僕はただーー」
「ただ、何?」
「とにかく誤解だ、僕は犯罪者じゃない!!」
「俺、何も言ってないけど?」
ベンは怪訝な顔して、肩をすくめながらあっちへ行ってしまいました。
ふう。やれやれ…。
てなわけで、蒙古斑がなかったという記録写真は撮れず。僕はとても残念でした。
☆後日談があります(いつか書きます)。
☆ハーフという言葉は便宜的に使用しています。詳しくはこちらのページを読んでください。
https://www.cheesefondueclub.com/2020/09/ha-a-hu.html