ヤンソン氏の誘惑 Janssons frestelse ヨンソンスフレステルセ のレシピ

2020/12/25

スウェーデン料理 漫画

ヤンソン氏の誘惑 Janssons frestelse ヨンソンスフレステルセ のレシピ
ヤンソン氏の誘惑 Janssons frestelse

「ヤンソン氏の誘惑」こと、Janssons frestelse(ヨンソンスフレステルセ)は、言わずと知れた北欧料理の代表選手です。

以前、マッシュポテトレシピ合戦の中でイギリスのフィッシュパイのレシピを書いた時、ミカさんが「引き分けでいいぜ」と言いながらちょっと余裕めいた顔してたのは、この料理の存在のせいです。
フィッシュパイより格段に簡単なのに、魚の深い旨味がたっぷり味わえて豪華で美味しいヤンソンフレステルセは、実は、スウェーデンのクリスマスには絶対外せない鉄壁メニュー。僕らの食卓にももちろん欠かせません。

フィッシュパイとミカさんの余裕
余裕


しかし。

日本で作ろうとすると、色々と困難な問題があるのですよ、これ。

第一に、この料理に関して日本でよく語られる、「厳格な宗教家でベジタリアンのヤンソン氏でさえ誘惑に勝てなかったくらい美味しい料理なのである」という名前の由来の説明ですが。

あれ、ミカさんに聞いたら、

「なんだ、そりゃ。そんな話聞いたこともないぜ」と、バッサリ言われました。

大ショック…。

何でも本当は由来はハッキリしてなくて、オペラ歌手が何たら、という有力な説はあるものの誰も分からないそうです。宗教家ヤンソン氏うんたら…は、日本でのみ流布している謎の伝説らしい。誰が言い出したんだ、これ…?!

まあそれはさておき、もっとも深刻な問題は、日本で広まっている「ヤンソン氏の誘惑」のレシピの味つけです。

この料理の材料の主役である「アンチョビ」、スウェーデン語でも「Ansjovis」なんですけど、実は日本でイタリア料理の材料として流通しているお馴染みのあの辛ーいイワシ、ではないのです。
スウェーデンのアンチョビの魚は、ニシンなんです。
しかもオイル漬けじゃなくて酢漬けで、スパイスが効いてて、甘い
そ、全然違うんですよ!!

ミカさんは、塩辛いイワシアンチョビで作ったものは受け付けてくれません。だけど、スウェーデンのニシンアンチョビは、なかなか手に入らない。(´;ω;`) Amazonにすらないです…。

そこで。今回はレシピを工夫し、蜂蜜で甘み、シナモンでスパイス、ヨーグルトで酸味を演出し、イワシアンチョビを使いながらも頑張って本場の味に近づけてみます!!

あ、あと、もう一つ大事な事。

この料理を作る時、ジャガイモは絶対、太い千切りにしてくださいね。丸くスライスしたり千切りが細すぎたりすると、ミカさん食べてくれませんから。(ノД`)・゜・。彼はじゃがいもには厳しいんですよ…。
そうだな、フライドポテトみたいな太さのイメージで切ってください。

レシピです。

ヤンソン氏の誘惑 Janssons frestelse ヨンソンスフレステルセ のレシピ

材料 4~5人分

ジャガイモ 5個 太めの千切りにする
玉ねぎ 一個 薄くスライスする
バター 15g
アンチョビ 1缶(正味25g、8フィレくらい)←イワシのヤツ
蜂蜜 小さじ2
シナモン 小さじ1/2
生クリーム 200ml
ヨーグルト 50g
パン粉 適量

作り方

玉ねぎをバターで炒める。

アンチョビは油から取り出し、蜂蜜、シナモン、ヨーグルトを混ぜる。

オーブン皿にジャガイモの1/3をしき、玉ねぎの半分をしき、アンチョビの半量をしき、またジャガイモ1/3、残りの玉ねぎ、残りのアンチョビを広げる。

最後に残りのジャガイモを広げる。

生クリームを注ぐ。

パン粉をたっぷりかけて、190度に予熱したオーブンで1時間くらい焼く。


Merry Christmas!!

QooQ