マリトッツオはイタリアのお菓子で、実は古い歴史と、地域によって色んな形や味つけのバリエーションとがあります。日本で昨今注目されている、柔らかブリオッシュ生地+生クリームという形は、ローマで人気のスタイルのマリトッツオです。ローマっ子はこのマリトッツオが大好き。カフェでコーヒーと一緒にいただきます。
ちなみに、怒られる前に言っとくと、マリトッツオというのは単数形です。同時に2個以上食べるなら(え、食べるでしょ?)、ちゃんと複数形でマリトッツイと呼んでください。僕の友達のマリさんが喜びます。
このMaritozzoというのは、maritoという言葉からきていて、イタリア語で「夫ちゃん♡」というよーな意味です。伝説では、昔、男性がこのパンを愛の贈り物として女性にあげる習慣があり、婚約者には、パンの中に指輪などのジュエリーを隠すこともあったことから、そういう名前になったとのことです。なかなかロマンチックですよね。
なお地域によってバリエーションがあると申し上げましたが、クリームなしだったり、レーズンが入ったり、形も細長かったりと、本当に様々です。ローマでも、定番の生クリームサンドのほか、カフェによっては、甘くないものがトッピングされた食事パンだったり(!)しますから、面白いですよ。
ただ、あくまで本体は、パンです。
日本では、とかくふわふわした口溶けの良いものが好まれるからか、マリトッツオのクリームだけが強調され、パン部は、なぜか柔らかいカステラとかスフレに置き換えられてしまったりしています…が、マリさんによれば、
言語道断
だそうなので、(^^;; 一応、付け加えておきます。僕らは、ふんわりしつつもコシがあって歯切れも良い、美味しいブリオッシュ生地で作りますよ!