アメリカ料理食育日記@日本

国際育児クラブの子育て漫画と、アメリカをはじめとした世界各国の家庭料理レシピ

友達からの電話2、国際結婚と価値観について【育児漫画】

友達からの電話シリーズその2。前回分から載せます。

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「はははは!なんだ、そんなことか!」携帯の向こうでミカさんが大笑いするのが聞こえました。

「まったく、ベンらしいじゃないか。許してやれよ、冬一郎…」

彼の楽しげな声に、僕は、ふと肩の力が抜けて、気持ちが楽になりました。

僕はミカさんが、人としてとても好きなのです。少々風変わりなとこもあるけど、優しくて、頭が良くて、僕みたいなのにも偏見なく接してくれる。料理はうまいし、いつもロンを可愛がってくれる。彼は、慣れない育児に四苦八苦する僕とベンを、あらゆる面で助けてくれるのです。正直、僕はもう、ミカさんなしでロンを育てられる気がしません。ひょっとすると心の中では、パートナーであるベンより、頼りにしているかもしれない。

ベンはロンを溺愛してるし、彼なりに一生懸命、世話をしてもくれます。でも、何せベンはあの、のらりくらりした掴みどころのない性格なので、僕はいまいち頼りきれないのです。何をするにものんびりしてて遅いし、僕とポイントがずれてて、見てて少しイライラする。食事だって、お風呂だって、おむつ替えだって、歯磨きだって、ベンにやらせるより僕がやってしまった方が10倍早いし上手い、そんな風に感じるのです。

ベンが時間に鷹揚なアメリカ人だからなのか。日本人の僕がせっかちすぎるのか。外国人でもミカさんは、僕と時間の感覚が似てて、彼に何かを待たされたことは一度もないけれど。

結婚生活が長続きするには、何より、価値観が一致していることが重要だそうです(僕とベンは法律上は単なる同居人ですが、僕らの認識上は結婚生活なのでそう書きます)。

とくに、時間やお金に関する感覚は生活の根本を左右するので、合っていることが大切なのだそう。

でも、なかなか完全に価値観が一致する相手などいない。だから結婚は難しい。比較的同一の価値観を共有する日本人同士ですらそうなのですから、全くかけ離れた文化のもとで生まれ育った者同士の場合は、なおさら難易度が高い。国際結婚の離婚率が高い理由はそこら辺にあるんでしょう。

ただし、国際結婚にも、価値観がかけ離れているからこそのメリットがあります。それは、そもそも生まれ育った文化が違うんだから、感覚がずれていて当然だ、と思えること。

日本人同士だと、2人の考えは同じで当然、言わなくても分かり合えるはず、といった気持ちが先行して、互いの違いをなかなか認められないことがあると思います。国際結婚の場合は、そもそも異文化の人間同士であるという覚悟があるため、相違を乗り越えてなんとか歩み寄ろうと努力することができます。気持ちに余裕がある時は、その違いをカルチャーショックとして楽しむことだってできるのです。

 

そう、気持ちに余裕がありさえすれば。

 

僕はたぶん最近、寝不足だったり、子育てに仕事に忙しかったりして、余裕がなかったのでしょう。それを、ほかならぬミカさんが優しく笑ってくれたので、僕は素直に反省して、穏やかな気持ちに戻ることができたのでした。

「なあ、冬一郎」ミカさんが言いました。

「今度、ベンが夜中にパスタつくったら、俺も呼んでくれよ」

「え?」

「ベンのパスタ、うまいよな。アメリカの味ってやつだぜ、時々無性に食べたくなる」

僕はちょっとびっくりしました。いくらなんでも、僕らのために夜中にまで来てくれる気なんだろうか。

「たしかに…ものすごく美味しかったですけど…」いいんだろうか、と思いながらも、僕はついまたミカさんに甘えたくなって言いました。

「本当に、呼んじゃいますよ?」

「ああ、必ずだぜ。じゃあな」

そう言って、ミカさんは電話を切りました。

 

続きます

 

僕らの子育ては何かにつけこんな感じ↓

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 喧嘩の直接の発端↓

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 ミカさんのおいしいタコスのレシピ↓

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