アメリカ料理食育日記@日本

国際育児クラブの子育て漫画と、アメリカをはじめとした世界各国の家庭料理レシピ

お楽しみ会の後で3(または友達が欲しい4)【LGBTQ漫画】

お楽しみ会の話の続きです。この話の初めから読むときはこちら

漫画は前回分から載せています。

 

あらすじ。僕はアメリカ人パートナーのベンを無理やり誘って、パパたちが主催する児童館のお楽しみ会に来ましたが、楽しむことができませんでした。

 

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「彼らに悪気なんかないさ。だいたい、なぜ君が謝るんだい?」

そう言うと、ベンは僕の肩にぽんと手をかけました。

「俺はむしろ君のほうを心配してたよ、またケンカ始めるんじゃないかってね。君、ほんと怒りっぽいんだからさ。よく我慢したよね、偉い」

「よせよ…」

僕は、照れたらいいのか何なのか分からず、口ごもりました。ベンの気持ちを心配してたのに、逆に心配されていたとは。やれやれ…。

 「でもさあ、冬一郎ちゃん」

ベンが言いました。

「君、パパ友が欲しい、なんて言ってたけど。それはたぶん、難しいんじゃないかと思うよ」

僕は歩くのをやめて立ち止まりました。今日、僕がお楽しみ会を見にきたのは、単に見学するだけでなくて、自分自身も「パパの会」に入り、育児の話をともにできるような仲間を作りたいと思ったからでした。ベンの顔を見上げると、彼は困ったように肩を竦めました。

「普通さあ。ストレートの男たちは、ゲイだとわかってる相手とはまず、関わりたがらないよ。近づくと性癖が感染るとでも思うんだろうさ。子供がいる父親なら、きっと尚更だろ。子供に変な影響を与えられたら困る、からさ」

「…」

「本当に友達がほしかったら、ばれる前に相手としっかり仲良くならなくちゃ。俺は、マリちゃんとミカちゃんにだって、何年もずっと隠してたよ。2人には、君と出会った後で、初めて打ち明けたんだ。目を点にしてたっけね。友情は何も変わらなかったけど、それはその時すでに本物の親友だったからさ」

「そうか、そうだな」

全くベンの言う通りだ、と僕は思いました。何を簡単に考えていたんだろう、僕。

「でも、ばれる前に…というのは、もう、無理だな。僕らみたいな生活、始めちゃったら」

背の高い金髪の外国人と男同士でいつも一緒に歩いている、赤ん坊を抱えた自分が、近所で目立っていないはずはないのです。多分、後ろ指さされて、色々言われてもいることでしょう。

「うん、まあ、そういうことさ」

ベンは腕を広げて僕とロンを一緒にハグしました。いつもなら、家の外でアメリカ式のスキンシップはやめてくれと頼むところですが、僕は大人しくされるがままにしました。たとえハグしたってしなくったって、元から目立ってるんだから、もう別にいいか、という気がしたのです。

「ひょっとして後悔してるかい?」ベンが少し意地悪い感じに聞いてきました。

「まさか。1ミリだってしてないさ」僕はふん、と反抗的に鼻を鳴らしました。

 

 続きます

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友だちが欲しいシリーズ最初↓

www.cheesefondueclub.com