アメリカ料理食育日記@日本

国際同性カップルの子育て漫画と、アメリカをはじめとした各国の家庭料理レシピ

バレンタインデーにアメリカ人とデートした時の話2【国際恋愛×漫画】

バレンタインズデーの思い出話の続きです。

前回

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墓参りかよ

「あー、そっか、そういえば日本ではバレンタインはちょっと違うんだよね」ベンが言いました。

「なんだっけ、みんなでチョコを交換して食べる日だっけ?」

「まあ…そんなとこかな」僕は答えました。

「日本では、女性が意中の男性にチョコレートをプレゼントすることで告白できる日ってことになってるよ。まあ、最近では友達同士であげたり、単に女性がチョコレートを楽しむ日みたいになってるみたいだね」

「ふーん。風習としては面白いけど、なんか変だね。もし俺が女性なら、年に一度しかない日なんか待ってないで、好きな相手には自由にアプローチするよ」

まあ、君ならそうするだろうけどな、と僕は思いました。日本では女性からデート誘ったり、告白したりするのは、まだまだ一般的ではないんだろうよ。

「アメリカでは、バレンタインデーの風習はずいぶん違うのか?」僕は聞きました。「チョコレートを贈る日じゃあないのか?」

「チョコである必要は全くないよ」ベンが答えました。「愛の日だから、男でも女でも、愛する人のために何かすればいいんだよ。恋人のためならロマンチックなことがいいね。高級なレストランでデートするとか、プレゼントをあげるとか。1番一般的なのは、愛のメッセージを書いたカードや花束をあげることかな。だからさ、今夜はこれから、いつもより高級なレストランに行こうよ。そして、これを君に」

ベンはにわかに僕に向き直って、にっこり微笑みました。目の前に差し出された大きな花束を、僕はじっと見つめました。

この状況、どうやって切り抜けたらいいのだろうか。

「…あのな、ベン」僕は迷った挙句、一応花束を受け取り、確認しました。

すぐにでも墓か仏壇に供えて手を合わせたくなるほど、菊の花。

「これさ…仏花、なんだが。まさか、これを僕、今夜のデート中、持ち歩くわけなのか?」

「日本的で美しいだろう?」ベンがはにかんで笑いました。

「花屋さんで君に1番似合いそうなの選んだんだよ♡」

なるほど。仏花の花束は、アメリカ人の君からはそんな風に見えるのか。新しい視点だ。日本人の恋人にあげるなら、普通のバラなんかより和の花が良いよね!ってことだな。気持ちは分かった。

僕も同じだが、多分ベンは花のことなんか全然分からない。しかし特別な日だからと、わざわざ花屋に行って注文してきたのである。相手が男だからって全然怯まないのは、他人の目より個人の自由を信じるアメリカ人だからなのか、とにかく尊敬すべき大胆さである。彼の気持ちはむげに出来ない。しかたあるまい。僕もここは腹を括ろう。

「ありがとう、ベン」僕は本当は逃げ出したいほど恥ずかしい思いでしたがお礼を言いました。「嬉しいよ。…食事に行こうか」

この頃の僕はまだ、街中で目立つことに全然慣れていませんでした。

そもそも花を持って歩くだけで恥ずかしいのに。

男2人でデート用のお洒落なレストランに入るってだけで相当勇気いるのに。

体格の良いアメリカ人の隣に立つだけで自分が小さく感じるのに。そのアメリカ人はばっちりめかし込んでて、僕は惨めなくらいみすぼらしい格好してて。で、墓参り行くみたいな仏花持ってる。公開処刑か。

この状態で、ゆりかもめ乗ってお台場まで行ったんですからね、僕は。たぶん一生忘れられないバレンタインの思い出です。

 

今週のお題「大切な人へ」

 

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